イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

芸術

海外マイあさラジオで年越しの話題&クリスマスのカソリック教会

お知らせが遅れてしまって恐縮ですが、 12月26日の早朝のNHKラジオ「マイあさ!」という番組の 「海外マイあさだより」というコーナーで、 イルクーツクの年越しの様子などについてレポートさせていただきました。 聞き逃しサービスで来年1月2日の4:55ま…

イルクーツクの奇景 結晶編+スラバ・カロッテ作品のインターネット展示atイニシャルギャラリー

自然の造形が、至近距離で鑑賞できてしまうのが、シベリアの冬。 朝、これを見て感激していたら、 夜、奇跡のようなレベルの結晶が現れ、打ちのめされた。 これ と、これを 別々に見つけたとしても、十分奇跡なのに、 この二つがつながって、鳥の翼のように…

イルクーツクの奇景 タイムトラベル編 消えてしまった世界最大級

ずっと前から話には聞いていたけれど、 ただ聞くことしかできず、残念に思っていたもの。 それはかつてイルクーツクにあったけど、 その後、壊されてしまったといわれる、 世界最大のティーポット。 そんなものがあったなんて、 さすが、かつて中国からヨー…

おおらかで多様な住宅事情

集広舎に連載中の『シベリア・イルクーツク生活日記』を更新しました。 shukousha.com 三つ子の魂、百まで、といいますが、 住むところが変わっても、関心がもてるものは、なかなか変わらないようです。 自然災害、建物のデザイン、街の美観、文化遺産、イン…

バイカル湖岸鉄道についてラジオでおしゃべり

明日10月24日早朝の5時46分前後から、 NHKラジオ「マイあさ!」という番組の「海外マイあさだより」というコーナーで、バイカル湖岸鉄道の旅についてお話しします。 マイあさ! - NHK 朝なので、幽霊話は出てきませんが、 早起きが苦手な方でも、 追って…

ジョン・レノン生誕80周年

今日はジョン・レノンの生誕80周年の記念日。 「イマジン」の世界はまだまだ実現しているとは言い難いけれど、 心から祈るのは、ただひとつ、Love & Peace!! このポスターは、スラバ・カロッテの作品「Lennon」に、 素人の私がデザインを加えたもので、 普遍…

イルクーツクの奇景、時間編

こちらでは、いよいよ葉が染まりはじめました。 自然の絵筆が描くグラデーションは、美しいけどとても儚い。 今年はどういうわけか、ものすごい駆け足で時が過ぎていく。 「時間の歯車」が三倍速で走っているみたい。 うかうかとしていたら、あっという間に…

バイカル湖岸鉄道をめぐって――「シベリア・イルクーツク生活日記」を更新 

集広舎のサイトに連載中の「シベリア・イルクーツク生活日記」に、 先回訪れたバイカル湖岸鉄道について書きました。 私自身は鉄道マニアではなく、もしどこかに行くとき、 そこに鉄道で行けるのであれば嬉しいな、という程度のファンなのですが、 この鉄道…

ブックカバーチャレンジ おまけで猫 7日目 しぼりきれなくてごめんなさい

#7日間ブックカバーチャレンジ おまけで猫#bookcoverchallenge 7日目 最終日、選ぶのに困りすぎてしまったので、最終候補の3つをすべてアップ。 ブルガーコフ作、水野忠夫訳 『巨匠とマルガリータ』(河出書房新社) 学生時代に読んで、ノックアウトされた…

『シベリア・イルクーツク生活日記』 第三回「映画で振り返る戦争」掲載

集広舎のホームページで連載中の『シベリア・イルクーツク生活日記』 に新しい記事を寄稿しました。 第三回 映画で振り返る戦争 結局その後、戦勝記念パレードは6月24日に延期されたようです。 まだまだ毎日、新たな新型コロナ感染者が出ているなか、 たった…

パスハの後の気づき

先日、4月19日は、ロシアの復活大祭、「パスハ」だった。 東方正教会以外のキリスト教やユダヤ教では、 4月12月が復活祭、つまりイースターだったのでちょっとややこしいが、 これはロシアの東方正教会が別の暦に基づいて祭日を決めるためらしい。 今年は、…

Artscapeのフォーカス欄·に寄稿「マクシム・ウシャコフ追悼に寄せて」

敬愛するイルクーツク出身のアニメ作家、マクシム・ウシャコフについて、 artscapeのフォーカス欄に寄稿しました。 https://artscape.jp/focus/10160618_1635.html 個展が開かれたら、ぜひどこかで紹介したいと思っていたのですが、 開幕を待たずに亡くなり…

カウボーイブーツのおじいさん

カウボーイブーツとジーンズが好きだったミハイル・プロハラビッチ。 70歳を迎えても、おじいさんと呼ぶのがためらわれるほど、若々しかった。 現代美術のアーティストであるとともに、ハーモニカやギターを得意とするミュージシャンでもある、 という多才な…

初作品と初夢

スラバの新しい絵を彼のサイトにアップしたので、お知らせします。 https://slavacarotte.com/ 新しい年の初夢、ならぬ初作品で、モスクワ郊外の教会です。 ちなみに、私の今年の初夢は、とっても鮮やかで美しい、 どこか抽象画のような情景が目の前に浮かぶ…

1月16日はロシアではビートルズの日

知る人ぞ知る、ビートルズの記念日がある。1月16日だ。 一説によれば、もとは「ユネスコがこの日をビートルズの日と決めた」というフェイクニュースが元になっているということだが、 実際にも、初期のビートルズが演奏をしたCAVERN CLUBが1957年のこの日に…

ラジオの「聴き逃しサービス」とイルクーツクの木造建築

先回お知らせした放送、少し電波の状態が悪く、聴きづらくて恐縮ですが、聴き逃しサービスで聴けるようです。 関西発ラジオ深夜便、アジアレポート1月11日(土)(配信は1月18日の午前4:00まで) 番組でお話しした、木造家屋について、少し写真を連ねてみま…

古鎮・老街 補記5 つかの間の再会-広東・湛江

昨年秋に亜紀書房より出版された拙著『中国 古鎮をめぐり、老街をあるく』の補記、その5です。 古鎮の顔はいろいろだ。風景が変わり、住人までが入れ替わっても、伝統芸能が脈々と受け継がれることで、原風景が感じられることがある。 かつて、旅の通過点と…

ファン・アートの底力

私の周りがたまたまそうなのかもしれないが、こちらに来てから「ファンのパワー」に圧倒される機会が多い。 以下は、ロシアの人気音楽グループ、「ボスクリセーニエ」の結成40周年記念に合わせて、イルクーツクのファンらが「私は夢を見た(仮訳:)」という…

二人の魂を悼む

つい最近、マクシム・ウシャコフと、イーゴリ・ジャンという、 創造の活力にいつも満ちていた二人の友人の魂が、 文字通りたて続けに、あの世に去ってしまった。 マクシムのクレイアニメ作品は、ちょっとユーモラスで、不条理で、かなり不気味でもあるのに、…

イルクーツクのグラフィティ おまけ編その3

久々にイルクーツクのグラフィティの話題をば。 ただその前に一つ、お知らせです。先日刊行された拙著『中国 古鎮をめぐり、老街をあるく』の重版が決まりました。 いろいろな形で本書の出版、販売を支えてくださった皆さんに、心から感謝の気持ちを捧げます…

イルクーツクのグラフィティ おまけ編その2

イルクーツクの街中で見つけたグラフィティ。 「おまけ」シリーズ第二弾の今回は、 ちょっぴり(だけね)ホラー編。 まずは、異星人に出会えた興奮を味わえる、こちら。 一方、こちらの方は、 たぶん幽霊じゃないのに、足がない・・・ そしてこちらも、 もと…

『小説導熱体』に達智橋胡同をめぐるエッセイ

現代の中国文学を紹介する雑誌『小説導熱体』に、北京の胡同についてのエッセイを寄稿しているのですが、 今年8月に発売された第2号には、達智橋胡同についてのエッセイが掲載されました。 達智橋胡同と清末の維新派や、老舎の小説を映画化した『我這一輩子…

イルクーツクのグラフィティ おまけ編その1

7月末から8月は長旅に出ていました。 その後も、新しい本の出版を控えていたりするため、 仕事がいろいろとあって、ブログがなかなか書けない毎日です。 ごめんなさい。 せめてもの埋め合わせに、 先日書いたイルクーツクのグラフィティの記事のおまけとして…

Artscapeのフォーカス欄·イルクーツクのアートについて

https://artscape.jp/focus/10156237_1635.html?fbclid=IwAR3eKAOr_Xx0fBJC8gcHVE7NojmkBLjaon7-kdSC4TpyAnXxHpp2NazS2VI イルクーツクのアートについての最初のレポートが掲載されました。こちらの壁画やグラフィティには、ほんとうに興味が尽きません。