イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

2022-01-01から1年間の記事一覧

強風より陽ざし

昨日の浜名湖。 相変わらず、空の青、水の青にも染まず Going my way。 写真では一見、穏やかですが、じつはかなりの強風に煽られてました。 動じずにはいられない情勢でどう平常心を保つかを試されたこの一年。 来年こそは世界が穏やかな陽ざしに恵まれます…

『上海 特派員が見た「デジタル都市」の最前線』

しばらく翻訳で忙しい日々が続くのだが、 少しずつ、最近読んだ本の紹介を書いていこうと思う。 まずは、工藤哲さんの 『上海 特派員が見た「デジタル都市」の最前線』(平凡社新書) 上海は初めて一人で渡った外国の町だ。確か1993年末、 日中間のフェリー…

「本とこラジオ」に出演

今日は、ジョン・レノンの命日。 毎年、私たちにとって特別な日です。 いつもなら、イルクーツクで何らかの紀念の集いをするのですが、 今年は事情があって、それも叶いません。 ただ、不思議かつ貴重なめぐりあわせで 本日、矢萩多聞さんの手掛けておられる…

ひとごとのダイエット

中年太りなんて、 落ち着いて「ザ・中年」を過ごせる人たちだけの特権だと思っていた。 万年駆け出しのような自分には、そんな余裕、ないだろう、と。 だが、年齢はどんな人間も捉えて離さない。 というわけで、生活はぜんぜん中年らしい安定とは無縁なのに…

スラバ・カロッテ『ポスター&風景画』展 円満終了

展覧会の後、すぐに金沢への出張が入っていたので、ご報告とお礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。 お陰様で、神保町のART SPACE SAWAで開かれたスラバ・カロッテの『ポスター&風景画』展は、多くの観客の方々に恵まれつつ、11月23日に無事終了しまし…

小説導熱体にエッセイ掲載

報告が遅れましたが、中国の同時代小説を紹介する雑誌『小説導熱体』の第五号に北京の南鑼鼓巷について書きました。 南鑼鼓巷はかつて頻繁に訪れ、その目と鼻の先に住み、その激変ぶりを目の当たりにしたという意味で、とても印象深い胡同です。 昔、現地の…

関連グッズのネット販売開始

現在、展覧会場で販売中の『シベリアのビートルズ』関連グッズ、亜紀書房のウェブショップ『あき地の本屋さん』でも販売が始まりました。 ご興味があれば、ぜひご覧ください。 akishoboshop.com

ラジオマイあさでお話ししました

お知らせが遅くなってすみません。 今日の早朝、NHKラジオ『マイあさ!』でお話ししました。 今回出た本やイルクーツクのグラフィティなどについてです。 さいわい、以下の聞き逃しサービスで聴くことができます。 www.nhk.or.jp 5時44分前後からです。

展示開始&会期延長のお知らせ

コラボ展、いよいよ始まりました。 ポスター7点と風景画20点を展示中です。 ちなみに会場の澤口書店はいくつか店舗がありますが、会場は一番東の神田神保町1-7源興号ビルの方です。中に入られたら2階にお上がりください。おかげさまで、会期が一日延期されて…

明後日17日より スラバ・カロッテ『ポスター&風景画展』

『シベリアのビートルズ』出版記念コラボ企画 スラバ・カロッテ『ポスター&風景画展』 いよいよ明後日17日から 東京の神田神保町の澤口書店2階、 Art Space Sawaで始まります。 展示時間は13:00から18:00です。 基本的に会期中、スラバも私もなるべく会…

心躍る即興の夜 『シベリアのビートルズ』出版記念イベント

youtu.be 石神井の素敵な空間、「you are charming」で11日に行われた 出版記念トーク&ライブペインティング。 それは、夏秋文彦さんの多彩で遊び心にあふれた即興演奏にのせ、 自由人画家、スラバ・カロッテが即興で絵を描くという試みでした。 二人の想像…

『シベリアのビートルズ』出版記念イベントのお知らせ

シベリアのビートルズ 出版記念 トーク・展覧会・ライブペインティング 11月11日(金) 会場 you are charming 石神井公園 東京都練馬区石神井町2-13-13 5F spaceBAHARA https://goo.gl/maps/fGg67dGNYZDradAP8 開場 18:00 / 開演 18:30 予約 ¥2000 / 当…

多難の中のチャンス

展覧会やライブペインティングの手伝い、フォトショップの練習、 そして新しい自著の出版、さらにはグッズづくりや露店の出店。 ここ2か月でいろいろなことにチャレンジした。 本職何だったっけ、と言いたくなるくらい。 そもそも、物を書くだけでは物は書け…

『シベリアのビートルズ』本日発売

昨年二回、わたしは死ぬかもしれない、と思うことがあった。 一度目は、マスキン水に対するアナフィラキシーショックで、救急病棟に運ばれたとき。 急に胸のあたりがしびれ、息が苦しくなり、血圧も下がっていくのが感じられて、「どうなるんだ、私?」と思…

『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』まもなく発売

記念すべきジョン・レノンの生誕82周年の日にこのお知らせができることを、 とても幸運に思っています。 いよいよまもなく発売される新著『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』の見本が届きました。 19日発売で、もう予約も可能のようです。表紙の…

音と共鳴するアートin 宮田村

2日に開かれた『イルクーツクの風の音』ライブペインティング、 予想以上に実り多く、思わぬ発見もあり、余韻ゆたかな集いとなりました。 いつも音の豊かさを教えてくれる夏秋文彦さんのライブ、リズムが踊るような佐藤慶吾さん(kuma chang)のパーカッショ…

むらびとアート音楽会 『イルクーツクの風の音』ライブペインティングとお話会 開催

恐縮にも、拙ブログの名を冠していただいたイベント、 いよいよ、今日始まります!

再放送分 期限は明日まで

先回ラジオでお話した内容です。 今のロシアの緊張感はさらに高いのですが、期限もあるので参考までに視聴可能なリンクをお知らせします。 残り11分のところから始まります。明日までは視聴可能のようです。 https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.ht…

魚食べてる場合じゃない

呑気なことを書いていると、ぜんぜん呑気じゃないことが起きる、 ということはこれまでも何度かあったが、これほどのことは初めて。 今日、私用で一日、外に出かけていた後、家に戻ると、 ロシアの友人から電話があり、ロシアでも、 戦時の動員が始まると知…

番組の再放送&暑いけど魚がおいしい日本

取り急ぎ、お知らせです。 先週末、NHKラジオの番組「マイあさ!」で イルクーツクの今についてお話ししたのですが、 その内容が、9/20(火)、つまり明日の午前8時15分頃に再放送されるそうです。 さて先日、 ウランバートルを経て、またまた日本に帰国。 ま…

エフトゥシェンコ

イルクーツク州出身の詩人の、 古びてほしいけれど、 いつまでも古びてくれない詩

しぶとく即物的なマテリアル・ワールド

これは、現実の世界の話だ。SFでも、ディストピア小説でもなく、 ただ、普通のスーパーで起きていること。 抜け穴があるのか、在庫処分をしているのか、イルクーツクに戻ってからも、 スーパーの棚にはまだまだ外国産の商品があり、意外に思っていたのだが、…

ARTSCAPEのFOCUS欄にてイルクーツクの伝統建築について

ArtscapeのFocusという欄に投稿しました。イルクーツクの伝統建築の行方、まだまだ気になります。https://artscape.jp/focus/10178130_1635.html

猫が飛ぶのも運次第

今回、イルクーツクに戻った理由はいくつかあるが、その一つが、 愛猫ガーニャをいつでも日本に連れて行けるようにしておく、ということ。 つまり、狂犬病の予防注射などを打って、 証明書などを揃えておきたかったのだ。 今のところは日本への本帰国を考え…

ラジオ出演&旅の写真(補足版)

今日、16日土曜日、早朝5時45分前後から、 NHKラジオの番組『マイあさ!』の「海外マイあさだより」というコーナーで 先日出かけた旅についてお話ししました。 聞き逃しサービスで7月23日の早朝4:55まで聴くことができます。 www.nhk.or.jp 以下は、今回お話…

イルクーツクの奇景 ちょっと不思議編

ときどき、自分の不器用さに自分であきれる。 昔からいろいろな種類のことを、同時にそつなくこなすことが苦手で、 それに期限厳守とかが加わると、軽いパニックになることさえあった。 若い頃、何を血迷ったか、月刊誌の編集の仕事をした時などは最たるもの…

頼みもあだも……

目をちょっと凝らしてみる。 すると気づくのは、小さな変化の数々。 半年いないうちに、イルクーツクの町はマイナーチェンジしていた。 例は挙げればきりがないのだが、微小ながら、 けっこう社会の在り方と関わっているものもあったりする。 例えば、スーパ…

ウランバートルの印象

まず、お知らせです。 明日22日の日本時間午前5時42分頃から、 NHKラジオの番組、『マイあさ!』の 「海外だより」というコーナーで、 先日ウランバートルで目にした風景についてお話しします。 マイあさ! - NHK ウランバートルで一番印象に残ったのは、 結…

笑えない冗談

平和だった頃に立てた、イルクーツクに戻る計画。 長らく延期を余儀なくされていたが、 やっと何とか戻れそうな目途がついた。 こんな時期になぜ戻るのか、と言われても仕方ないが、 生活者として、向こうに家があり、ペットもいる。 ビザや夫の運転免許など…

花も団子も芸術も

先月始まった、スラバ・カロッテの個展『Paintings with Books』、 お蔭さまで多くの方々に支えられつつ、開催中です。 展示は少なくともあと1か月は続くかと思います。 ここが入り口です。 今回は販売もしています。拙著も便乗。 美味しいコーヒーで一息。 …