報告が遅れましたが、中国の同時代小説を紹介する雑誌『小説導熱体』の第五号に北京の南鑼鼓巷について書きました。
南鑼鼓巷はかつて頻繁に訪れ、その目と鼻の先に住み、その激変ぶりを目の当たりにしたという意味で、とても印象深い胡同です。
昔、現地のお店で、何でこんな人通りの少ない場所にお店を開いたの?と聞いたのもすっかり冗談と化し、
その後、活気ある反面騒がしく、歴史の香りと現代性が同居し、老北京と地方や海外から来た人々の文化が混在する、お祭り空間のような通りとなりました。
コロナ禍ではさすがに静寂が戻ったかもしれませんが。
いずれにせよ、私の心の中の南鑼鼓巷はいつまでも、雪が降り積もった夜の、闇の中から囁きが聞こえてくるような、静かな饒舌さが似合います。