ずっと前から話には聞いていたけれど、
ただ聞くことしかできず、残念に思っていたもの。
それはかつてイルクーツクにあったけど、
その後、壊されてしまったといわれる、
世界最大のティーポット。
そんなものがあったなんて、
さすが、かつて中国からヨーロッパまで茶を運ぶティーロードの
主要な中継地点だった街だけのことはある、と思いつつも、
その雄姿は写真でもビデオでも見ることができずにいた。
そんななか、ある白黒のドキュメンタリーフィルムの中で、いよいよ発見!
(他の画像が見つからないので、あえてスチールを拝借させていただくことに)
モニュメントとしてのティーポットについては、
これよりずっと大きなものがすでに中国で話題になっている模様。
一方のこちらはもう少し生活感があって、
何だか実際にお茶を淹れられそう。
でも、じっさいに注ぐとなると十人がかり?
かの秀吉も真っ青?の
スケールの大きなお茶会が開けそうで、空想を誘うけれど、
よく見るとカップは一つだけ。
つまりこれらは怪力の持ち主や巨人のためにあるのだ。
そうなると、どうしても頭に浮かぶのは、
キノコを食べたアリスや、巨人の王国を訪れたガリヴァー。
壮大なティーロードをめぐる空想の旅の中継点で、
お茶を楽しむことにかけては一流のイギリスで育まれた、
スケールの大きなファンタジーに誘われるのは、
何だか二重に愉快だ。