イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

ラジオ深夜便出演&遅れて夢見る自転車ライダー

直前ですみません。今夜12時10分ごろから、NHKラジオ深夜便の「アジアリポート」のコーナーでお話しします。

今回は少し爽やかな話題です。

 

ところで、先日、スラバの「滞在許可の延長+11月の個展のビラ配り」のため、電動アシスト自転車で浜松に出てきました。

 

ちなみに、配ったビラはこちら。

今回のテーマは、要約すれば、

川の水が海を介してつながっているように、世界はつながっている。

 

ところで、私たちは普段、浜松の街中に出ることを「浜松に出る」と言います。

私たちが今、つまり一時帰国中に住んでいるのも浜松市なのですが、

今でこそ浜松市内でも、かつては浜名郡と呼ばれていたエリアで、

その位置も浜松市の西の端。

市の中心部とされる浜松駅までは、

13キロほど離れているからです。

 

今回の移動では、迷いにくい東海道ルートを選んだ上、

帰路はそれでも少し迷って予想外の道に出てしまったため、

浜松の街中であちこちを巡った距離も含めると、

全行程は30キロをゆうに超えたと思います。

それだけの距離を、電動自転車とはいえ、自分の足でこいで移動したというのは、

片足が義足になってから、椅子に座る時間が長くなっていた私にとっては、

一種の「現状打破」でした。

 

しかも、帰宅後も電動自転車のバッテリーは70%以上残ったまま。

ということは、頑張れば、まだまだ遠くに行けたはず。

 

大学に入った頃、自転車で旅行をするサークルの友達がうらやましかったけれど、

この調子なら、自転車で旅するのも夢じゃない?

今度は、もっと遠くに行きたい、行けるはず、

そう思えるのって、何て素敵なんでしょう。

 

アラフィフの義足ライダー。

人生の可能性は、いつどこで開けるか分かりません。

 

おまけは、

今回、最後にビラを配った場所で見つけた、可憐な花。

動くのも大変だけれど、まったく動けないのも、大変だよね。