昼間は初夏のような気温になっても、なかなか春の花が見られず、
彩りに乏しかったイルクーツク。
でも最近はさすがに、いかにも春らしい表情になり、
アンガラ川の岸辺の「氷の上に行くのは危険」という看板も、
役目をすっかり終えてバカンス。
雨が降ると、花たちも次々とつぼみがほころび、
散歩やサイクリングが楽しい季節に。
とくに川辺は、自然の柔らかさが際立って感じられる。
日本のお彼岸のように、こちらにも春にお墓参りをする風習があり、
私たちも今日、ロシア風のクレープ、ブリヌイを準備して、
スラバのおばあさんや親戚のお墓に、ご挨拶に行ってきた。
お彼岸におはぎが不可欠であるように、ロシアの墓参はブリヌイが欠かせない。
じつは今年に入ってから、わけあって何度も墓参をしているが、
雪解け水が消え、木々の緑も若々しい今の時期は、確かに墓参りには最適。
体が芯から凍えた冬の野辺送りや、ぬかるみに足がとられた初春の墓参を思い出し、
いっそう春のありがたみを感じる。
我が家に関しては、
猫が二重窓の間でまったりとくつろぎ始めた時も、
春を感じるひととき。
そして最後に、先回のおまけ。
コロナ禍の今は、国の中だけでなく、
国と国の関係までぎくしゃくしていたりしますが、
我が家の猫は、外交も平和的です。