イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

『まいにち中国語』の連載終了

いよいよ3月になりました。

長年続けてきたNHKラジオの『まいにち中国語』の巻末エッセイの連載、

諸々の事情から今月号で終了となります。

北京在住時から年度ごとに文化関係のいろんなテーマを扱ってきましたが、

執筆の過程で勉強になったことも多く、とてもやりがいのある連載でした。

 

最後に手掛けたシリーズは、私自身が興味を持った中国語の方言や俗語などについて。

題材集めの過程で中国語の表現の豊かさを再認識でき、

改めてこの言葉を学べてよかったと思いました。

https://www.nhk-book.co.jp/detail/000009101032023.html

 

ちなみに、私の好きな中国語の俗語の一つは

"吃饱了撑的 chibaole chengde"

字面通りだと、「お腹いっぱい食べて腹が張っている」という意味ですが、

実際の意味は、やる意味や必要のないことをわざわざやっているという感じです。

ニュアンスは、「(もっと他にやることがあるはずなのに)物好きだねえ」

といった感じ。

 

何といっても字面がユニークで、

お腹がはちきれそうになっているユーモラスな様子が頭に浮びますし、

「物好き」という実際の意味も、

人間ってそういうもんだよね、とつい思ってしまいます。

やらなくてはならないことより、やらなくていいことの方が楽しいってこと、

山ほどありますし。。。

 

ところで、次のイルクーツク行き、

あわよくば北京または上海経由で、と思っていましたが、

まだまだ航空券の値段が高く、諦めました。

中国に気楽かつ頻繁に行けるようになれば、

また現地の事情なども書いてみたいと思います。

何はともあれ、連載をご覧いただいた方々、ありがとうございました。