イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

個人、集団、そして個人 その2

結局、現地校のいろいろな授業に出ることで身についたのは、 たとえ先生や同級生の言っていることがあまり分からなくても、 ただじっと聞いていられる「忍耐力」だけだった。 だって、たとえ言っていることの10%、20%しか分からなくても、 聞くのを諦めた…

個人、集団、そして個人 その1

人種差別に抗議する声が、今世界中で高まっている。 日本ではあまりピンとこない人も多いかもしれない。 問題の根底にある、白人優越主義と黒人という構図は、 日本ではほとんど目立っていないから、当然だ。 自分が肌の色で差別されたことがなければ、 差別…

鳩の復讐

コロナ禍が消えやらぬなか、遠方への旅行は難しい毎日。 とりあえず、旅は想像の中でしか無理ということで、 もともと好きな海外小説がますます魅力的に見えてくる。 バーチャルでない、足を動かす旅は近所の散歩ぐらいなのだけれど、 イルクーツクは自然が…

ブックカバーチャレンジ おまけで猫 7日目 しぼりきれなくてごめんなさい

#7日間ブックカバーチャレンジ おまけで猫#bookcoverchallenge 7日目 最終日、選ぶのに困りすぎてしまったので、最終候補の3つをすべてアップ。 ブルガーコフ作、水野忠夫訳 『巨匠とマルガリータ』(河出書房新社) 学生時代に読んで、ノックアウトされた…

#7日間ブックカバーチャレンジ おまけで猫#bookcoverchallenge 6日目 『絵本ジョン・レノンセンス』

#7日間ブックカバーチャレンジ おまけで猫#bookcoverchallenge 6日目の今日は、 ジョン・レノン『絵本ジョン・レノンセンス』(晶文社) 左はロシア語版。 ロシア語版は裏側が英語版の表紙になっている。 ナンセンスな内容ばかりなので、考えなくても読める…