イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

新しい新年も古い新年も明けました&『シベリアのビートルズ』の紹介と書評(追記あり)

松の内ぎりぎりとなってしまいましたが、年始のご挨拶をさせていただきます。

じつは1月14日は、ロシアでは旧暦(ユリウス暦)の新年です。

ロシアでは、新しい新年(1月1日)と区別するために、「古い新年」と呼ばれます。

新しいのか古いのか分からない、どこか自己矛盾している呼び名ですが、

じつは祝日としての存在も「過去の風習になりかけていながら、まだ何とか健在」、

というあいまいなもの。

 

法定休日はもう終わっているけれど、祝日の挨拶はする。

普通の食事では物足りないけれど、派手なごちそうは食べない。

欧米に比べれば長い期間飾られる街角のツリーも、この日前後を境に撤去。

 

さらに戦争の行方が気になる今年は、

祝日のはずなのに、

お祝いする気分にはとてもなれない

というあいまいさもありました。

 

ちなみに、かつて14日までを法定休日にしようという動きもあったものの、

呑ん兵衛の夫をもつ妻たちが、

「年始に2週間も酔っ払いの世話をするなんてまっぴら」

と訴えたために、見送られたという噂が。

 

その真否は不明ですが、私にとっても、

無くなるのは惜しいけれど、この日まで連休になるのは、

ちとつらい、という祝日です。

 

それはともかく、

年末年始はびっくり&ありがたいことがたくさんありました。

昨年秋に出版された拙著『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』の紹介や書評がさまざまなメディアに掲載されたからです。

いずれも貴重かつ励まされるものばかりで、いくらお礼を言っても言いきれません。

記録としてもぜひ残しておきたいので、以下、紹介させていただきます。

 

YAHOOニュースに転載された桑原亘之助さんによるOVOの記事

【スピリチュアル・ビートルズ】ポールはプーチン大統領に裏切られた? 新刊『シベリアのビートルズ』などで読む、かの国のロックファンの思い

 

intoxicate 161号の萩原慎介さんによる紹介

多田麻美「シベリアのビートルズ」中国文化・芸術の文筆家が熱狂的ビートルズファンの画家と結婚、イルクーツクから海外事情を綴るエッセイ | Mikiki

 

レコードコレクターズ 1月号 近藤康太郎さんの書評

レコード・コレクターズ2023年1月号:株式会社ミュージック・マガジン

 

共同通信での書評(現時点で北日本新聞、沖縄タイムス、福島民報、福島民友新聞、神戸新聞、山陰中央新報、北國新聞、愛媛新聞、千葉日報、信濃毎日新聞、日本海新聞、南日本新聞、中国新聞、岩手日報に掲載)

鴻野わか菜さんが書いてくださいました。

■ロシアを再考するために

 

毎日新聞掲載の和田静香さんの書評

今週の本棚・話題の本:『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』=和田靜香 | 毎日新聞

 

日本経済新聞

『シベリアのビートルズ』 分断超えるアートの力: 日本経済新聞

 

有料記事が多いので、全文は読めないものばかりですみません。

また時間が経って落ち着いたら、まとめてみたいと思います。

 

(追記)

このブログを書いた翌日、つまり1月15日の読売新聞朝刊にも拙著の書評が掲載されました。評者は時の人、小泉悠さんです。

『シベリアのビートルズ イルクーツクで暮らす』多田麻美著(亜紀書房) 1980円 : 読売新聞オンライン