イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

奏でたいのは異国の調べ

先日、NHKラジオ『マイあさ!』でお話しした内容、
以下の聞き逃しサービスで聴けるようです。
5時42分頃から始まるかと思います。
(配信は9月11日の午前4:55まで
 
最後に、リスナーが親しみを感じやすいかな、と思い、
趣味でバヤンを練習していることを告白してしまったのですが、
じつはよく考えてみると、実際に自分が今練習してるのは、
よくイメージされるようなロシア民謡ではなく、
もっと広い範囲の音楽だったりします。
 
バヤンは、ロシアの民族音楽にとどまらず、
いろいろな曲を弾くのに適した楽器だからです。
 
性格がひねくれているのか、
バヤンでロシア民謡を弾くのは
「いかにも」すぎるような気がして、
民謡系をあえて避けている面もあります。
 
まだ、好き嫌いで曲を選べるほどのレベルでもないのに……。
 
でも、趣味の世界だもの。
好きにやればいいよね。
ひねくれているおかげで、
バヤン用への編曲の必要がでてきたり、
運指をより必死に考えなければならなくなったりと、
面倒はすごく多いのだけれど、
何だかものすごく「自由」。
 
ただ、バヤンという楽器、そしてこの種の「自由」の魅力に、
もっと早くから出会っていたら、
必要な技や知識をもっとたくさん学べたのに、と
心から残念に思ったりもします。
 
40代の手習いの哀しさ、かも。