イルクーツクの風の音 

ロシアの中部、シベリアの南、ヨーロッパ文化の辺境、アジアの片隅、バイカル湖の西にある街を拠点にしている物書きの雑記帖                  written by Asami Tada ©2020多田麻美

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

さようなら、プーフ

先週、ようやく綿毛の季節が終わった。 同じユーラシア大陸にあり、気候にも近い点があるからだろう。北京の春の風物詩だった柳絮や楊絮、つまりポプラ科の木々が放つ綿毛状の種は、イルクーツクでも盛んに飛ぶ。 街路樹や、イルクーツクを守るように街の周…

シベリアのさくら

ただでさえ毎年、遅めにやってくるイルクーツクの春。 今年はさらに「寒い春」といわれ、春らしくなったと思ったとたん、 5月末なのに雪がちらついたりした。 だが、6月も中旬になると、春満開。 そして、今はもう夏に向けてダッシュしていて、日中は扇風機…

川に還ったエディク

イルクーツクの下町育ちでありながら、一生をアンガラ川の漁師として過ごしたエディク。 今の伴侶である画家のスラバの幼友達で、小さな頃、よく川で一緒に泳いだと言う。 そんな彼がある日、私たちの結婚を祝って漁のためのボートでミニ船旅をさせてくれた…

ブログ再開

はじめまして。またはご無沙汰していてごめんなさい。 以前、長らく 北京・胡同逍遥 というブログを書いていましたが、その後、北京から東シベリアのイルクーツクという街に移住し、やっと言葉や生活にも慣れてきましたので、新たにまた日々のつれづれや近況…